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Reading: クリエイティブであれ:新しい文化産業とジェンダー
Listening: Folded - Kehlani
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#55 AIが時間をつくり、奪い去る では、AI による効率化によって、さらに忙しくなっているという話をしました。今回は、効率化の影響が新たな労働を生み出しているというお話です。

いま AI によってさまざまな時間を大幅に圧縮しています。しかし、そうして生み出された時間を効率的に使うとしたら、自分が行動しているときは AI に稼働していてほしいし、AI が稼働しているときは自分が行動しないといけないのではないかと思い始めています。

#55 AIが時間をつくり、奪い去る

AI を使いこなし、作業を肩代わりさせているひとはあなた一人ではなく、当然周囲にいるほとんどの人たちです。あなたが1時間かけてこなしていたタスクが AI によって10分になったとき、初めは休んでいたり、仕事以外のことに取り組んでいたかもしれません。

しかし、それが日常に溶け込めば、同僚やライバル企業は残りの50分で5つのタスクを実行します。さらに AI を活用するテクニックを身につければ、全自動で全てのタスクを処理していき、タスク処理から新たに見つかった別のタスクまで行うようになります。

AI 技術の調査、最新のテクニック、アップデート。あなたが作業しない時間で、あらゆる人の進捗が進んでます。これは、何度も繰り返し登場するジグムント・バウマンが指摘した流動的近代そのものです。

近代的であるとは、立ち止まらず、静止しないことで、今日においても、近代的であるとはそういうことである。

ジグムント・バウマン cf. #27 流動的近代とアナーカイブな生存戦略

AI が生み出した余裕は休息の時間ではなく、AI に向き合う時間です。AI に時間を投入するほどに、AI との時間が増えていきます。そして、その度に何を指示するのか、その意図が問われ続けます。

これは常に幼児に世界について問われているとき似ています。子どもは可愛らしいですが、限度があります。AI とのやり取りを頻繁に行なっている方であれば、返答の最後のほとんどに疑問文があることを知っているでしょう。過剰な回数の質問は、確実に私たちを疲弊させていきます。もちろん無視すれば良いのですが、そうした判断も私たちを疲れさせます。

では、どうすればこうした判断疲れから解放されるのか。お金の流れ、位置情報、過去の履歴、好み、習慣。これらをAIに提供すれば、AIは判断を代行してくれます。

例えばランチのお店選び。いまはレビューを読んで判断する必要があります。でも、AIがあなたの好みを完全に把握していれば、判断は不要で、座る席には希望した料理が置いてあるでしょう。会社の後輩が、あなたのプライベートを知っているから席とメニューを選んでおいてくれるように、AIも同じことができます。

ただし、後輩に預けるのは信頼ですが、AIに捧げるのはプライバシーです。明らかに利便性をもたらしますが、果たしてそれで良いのでしょうか。

全自動の社会は、私たちを判断疲れから解放します。しかし、それはプライバシーで支払われます。そうした社会が健全だとは感じられません。

判断疲れか、プライバシーか。AIは私たちに、この選択を迫っています。

- Tora

私たちが “もっているものでうまくやる” には、少しずつ自分の世界を広げ、自分自身を理解し、思いがけない組み合わせを試してみる必要があります。これらは、そのプロセスの様子です。

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