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Listening: 退屈するオーディエンスとクリエイター|「Accenture Life Trends 2024」から考える次の一手 2/3
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#40 では、バラバラになったタイムラインの中で新たな能力が育っているのではないか、という視点を共有しました。今回はその正体を探します。

現代のビジネス環境は、チャット、Web会議、資料作成といった性質の異なるタイムラインが並走する分散型のシステムです。特にチャットは、いともたやすく集中力を奪い去ります。しかし、それぞれに対応することは可能です。チャットに必要なアクションをする、会議でディスカッションをして方向性やタスクを決める、情報を編集し資料にまとめ上げる。細かく見ると、まるで集中しているようです。

前回の食事中の動画の話で、いつでも中断し、次のタイミングで続きから再開するという話を書きました。これは一見すると奇妙です。なぜなら昼食から夕食の間で、さまざまな別のタイムラインに触れて作品の流れやストーリー(コンテキスト)を細切れにされているはずなのに、再開した瞬間に適切なコンテキストに接続し直せます。

さらに言えば、Instagramのストーリーズはアカウントごとにコンテキストが違いますが、私たちは見た瞬間に、誰の何の続きなのかを読み取れます。ショート動画でもそうです。LINE でもそうでしょう。

様々なメディア、タイミング、長さ、深さでバラバラに集中する。このことを非同期-集中力(async-focus)と呼んだり、スイッチング能力の向上としても良いかもしれません。ですが、そもそもの能力が異なるとしたら何と表現できるでしょうか。集中力は失われているのでは?

集中には入り込む(Dive)という表現がよく使われます。深く没入していき、周囲から隔絶されるような感覚です。それに対して、バラバラなタイムラインで集中することは、常に変化に気を配りつつ、必要なコンテキストを読み取る能力です。私はこれを「採集力(afocus)」と名付けます。

ふたつを比較するとこうなります、

・集中力は対象に入り込むが、採集力は対象から引き出す。
・集中力は割り込みを憎むが、採集力は割り込みを歓迎する。
・集中力は環境に左右されるが、採集力は適応する。
・集中力は時間を独占するが、採集力は時間を分配する。
・集中力は連続だが、採集力は非連続である。

これは新しいものではなく、学校の授業やドラマの放映や週刊の連載を心待ちにしていたときに自然と発揮されてきました。そうであれば、私たちの集中力が劣化したのではなく、変化の多い社会への適応にも見えます。つまり、私たちは細切れのタイムラインに対応し、そこから必要なものを採集する力を手にし始めています。

採集力という観点から物事がどのように理解できるのか。明日に続きます。

- Tora

私たちが “もっているものでうまくやる” には、少しずつ自分の世界を広げ、自分自身を理解し、思いがけない組み合わせを試してみる必要があります。これらは、そのプロセスの様子です。

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